映画『散り椿』 ……木村大作監督の三作目は、黒木華と麻生久美子が美しい秀作……
本作『散り椿』は、 キャメラマン・木村大作の、 『劒岳 点の記』(2009年) 『春を背負って』(2014年) に続く、監督三作目となる作品である。(いずれも撮影も兼務している) 前二作は、題材が“山”ということもあって、 このブログにレビューも書いている。(タイトルをクリックするとレビューが読めます) 『劒岳 点の記』には辛口になり、 『春を背負って』では少し褒めているが、...
View Article『妻が願った最期の「七日間」』 ……もし神様が七日間の元気な時間をくれたなら……
いつも利用している図書館で、 そのタイトルに惹かれ、 何気なく手に取った一冊。 126頁ほどの薄い本なので、 パラパラと立ち読みする。 巻頭に、カラー写真が数枚。 その中に、新聞に投稿欄に掲載されたとおぼしき写真があった。 一読し、その短い文章に感動してしまった。 本を借りてきて、本文を読み始める。 あの新聞に投稿欄に掲載されたとおぼしき写真は、...
View Article映画『菊とギロチン』 ……アナーキーなエネルギーに満ちた青春群像劇の傑作……
瀬々敬久監督作品である。 昨年(2017年)上映された邦画を対象にした、 第4回「一日の王」映画賞・日本映画(2017年公開作品)ベストテンで、 私は、 作品賞の第1位に、瀬々敬久監督作品『最低。』を選出した。 主演女優賞にも『最低。』に主演した森口彩乃、佐々木心音、山田愛奈を選んだ。 タイトルは『最低。』でも、瀬々敬久監督の“最高”傑作であった。...
View Article天山 ……リンドウが咲いて、秋の花が咲き揃いました……
台風25号が過ぎ去り、 台風一過の晴天かと思いきや、 天山はガスっていた。 今日は、バリエーション・ハイキングで、 新しい散歩道を開拓しよう。 アケボノソウを見つけるも、 4弁の花ばかり。(笑) レイジンソウも見っけ。 けっこう群生している。 まだツルニンジンが咲いていた。 嬉しい。 クサアジサイもまだ咲いていた。 カワイイ。 ヒキオコシ、 タカクマヒキオコシ、...
View ArticleNHKドラマ『透明なゆりかご』 ……清原果耶の演技力と存在感に圧倒される……
今年(2018年)の7月~9月期のTVドラマでは、 テレ朝『ハゲタカ』(綾野剛、沢尻エリカが出演していたから) フジ『グッド・ドクター』(上野樹里が出演していたから) TBS『チア☆ダン』(石井杏奈が出演していたから) TBS『この世界の片隅に』(映画とどう違うのかを確かめたくて) などを観ていたのだが、 最も感動し、印象に残っているのは、 NHKドラマ『透明なゆりかご』であった。 原作は、...
View Article小雨降る天山 ……誰もいないホームマウンテンで、ウメバチソウを楽しむ……
今日(10月10日)は、 午前中に様々な用事を済ませ、 午後、天山へ向かった。 天川登山口に着いたときには、 すでに13時を過ぎていた。 平日だし、小雨降ってるし、 静かな山歩きが楽しめそうだ。 木々の葉が色づき始めている。 ゆっくり登って行く。 もうすぐ山頂。 天山山頂に到着。 さあ、稜線散歩へ。 足もとの草も色づき始めている。 センブリとツルリンドウのコラボ。 ツルリンドウを、ズーム。...
View Article映画『日日是好日』 ……黒木華と樹木希林の佇まいが美しい、一期一会の感動作……
この映画の公開を待っていた。 なぜなら、私の好きな3人の女優が出演していたからだ。 黒木華、多部未華子、そして樹木希林。 今年(2018年)の9月15日に亡くなった樹木希林さんの遺作でもあるし、 (他に、2019年公開予定の『エリカ38』という作品も控えている) 「絶対に見る!」と決めていた作品であった。 原作は、 エッセイストの森下典子が、...
View Article作礼山の秋を探して ……ナメラダイモンジソウやセンブリなどの花を楽しむ……
最近は天山ばかり登っていたので、 今日は、久しぶりに作礼山へ行くことにした。 午前10時頃に、9合目登山口駐車場に着いたが、 車は1台も無かった。 静かな山歩きが楽しめそうだ。 嬉しい。 ゆっくり歩いて行く。 途中、雲仙が遠望できた。 いいね~ アキチョウジや、 キバナアキギリが咲いていた。 ミヤマシキミや、 ツルリンドウの赤い実が秋を感じさせる。 と、ツルリンドウの白花を発見。 美し過ぎる!...
View Article『愛なき世界』(三浦しをん∕中央公論新社) ……植物愛にあふれた人々の物語……
三浦しをんの最新刊(2018年9月10日初版発行)小説である。 キャッチコピーは、 恋のライバルは草でした。(マジ) 続けて、 植物愛にのめりこむ変人たちの純愛活動 とある。 「恋人たち」ではなく、 「変人たち」というところが、なんだか面白そうだ。 山歩きをしていると、 多くの植物に出逢う。 すると、植物に対する関心も自ずと高くなり、 このブログに写真も掲載してきた。 なので、...
View Article今ひとたびの「天山」 ……“一輪”だけの花に魅せられる……
10月17日(水)。 今日は、 午前中は「山」へ、 午後からは「映画」へ行くことにした。 「山」は、もう一度ウメバチソウに逢いたかったので「天山」へ。 上宮登山口から登り始める。 池には大きな鯉が泳いでいた。 今日は、「晴れ」と「曇り」がめまぐるしく入れ替わる。 変な天気だ。 あめ山分岐を通過。 美しく咲いているアキノキリンソウを見ながら、 ゆっくり登って行く。 もうすぐ山頂という所で、振り返る。...
View Article最近、驚いたこと。 ……三重野慶の超絶リアリズムに観る“一瞬と永遠”……
この冒頭の画像は、実は、油絵なのである。 写実絵画が好きな私でさえ、この絵には驚いた。 にわかに信じられないだろうから、順に画像を載せる。 作者は三重野慶。 三重野慶(Kei Mieno) 1985年3月10日、広島県呉市生まれ。広島県呉市在住。 2007年、広島市立大学芸術学部美術学科油絵専攻卒業 第86~89回白日会展 入選...
View Article映画『ミックス。』 ……今夜、地上波初放送される卓球映画を10倍楽しむ方法……
新垣結衣と瑛太がダブル主演を務め、 2017年10月21日に劇場公開された映画『ミックス。』が、 本日(10月20日)の21時より、 フジテレビ系「土曜プレミアム」で、 本編ノーカットで、地上波初放送される。 ちょうど1年前、 学生時代に卓球をしていたという配偶者に、 「映画『ミックス。』を見に行かないか?」 と誘ったら、 「1年もすればTVで放送されるから行かない」...
View Article映画『菊とギロチン』 ……アナーキーなエネルギーに満ちた青春群像劇の傑作……
瀬々敬久監督作品である。 昨年(2017年)上映された邦画を対象にした、 第4回「一日の王」映画賞・日本映画(2017年公開作品)ベストテンで、 私は、 作品賞の第1位に、瀬々敬久監督作品『最低。』を選出した。 主演女優賞にも『最低。』に主演した森口彩乃、佐々木心音、山田愛奈を選んだ。 タイトルは『最低。』でも、瀬々敬久監督の“最高”傑作であった。...
View Article朝駆け登山で楽しむ「天山」 ……阿蘇やくじゅうの展望と、朝陽を浴びた花々……
今日の天気予報は、「晴れ」。 久しぶりに、御来光登山をしようと思った。 5:15頃に車で家を出て、 5:40頃に天川登山口駐車場に着くと、 すでに5~6台の車が駐まっていた。 〈もうこんなに来ているのか……〉 と思いつつも、 ヘッドランプを装着し、 ゆっくり歩き出す。(フラッシュ撮影) いつもの場所でパチリ。(フラッシュ撮影) 空がやや明るくなってきた。 天山山頂に到着。...
View Article映画『止められるか、俺たちを』 ……吉積めぐみを演じた門脇麦を目撃せよ……
若松孝二監督を御存知だろうか? インディペンデント映画の巨匠などと呼ばれはしたが、 一般の映画館(シネコンなど)で作品が上映されることは少なかったので、 あるいは知らない人も多いのではないだろうか…… なので、簡単に説明しておきたい。 【若松孝二】(わかまつ こうじ) 日本の映画監督、映画プロデューサー、脚本家。 1936年4月1日生まれ。宮城県出身。 農業高校を中退して上京。...
View Article映画『ハナレイ・ベイ』 ……吉田羊の代表作となるであろう傑作……
2005年に発表された村上春樹の短編小説集『東京奇譚集』に収録された同名小説を、 吉田羊、佐野玲於、村上虹郎のキャストで実写映画化したものである。 監督は、『トイレのピエタ』の松永大司。 村上春樹の小説は既に読んでいたし、 好きな吉田羊の主演作なら見たいと思っていた。 で、映画公開から数日後、 会社の帰りに、映画館へ駆けつけたのだった。 家の中で、電話の音が鳴り響く……...
View Article天山の秋色を探して ……キッコウハグマやナギナタコウジュにも逢えたよ……
秋も深まってきた。 くじゅうや雲仙から紅葉の便りが届いているが、 私は、ホームマウンテンの「天山」で紅葉を楽しむことにしよう。 天山の秋の花も終わりに近づいているので、 もう登山者は少ないだろうと思っていたら、 天川登山口の駐車場には7~8台の車があり、ビックリ。 ゆっくり登り始める。 所々に、紅葉や、 黄葉が見られる。 いいね~ しばらく登って、天川登山口駐車場の方を見下ろす。...
View Article映画『ここは退屈迎えに来て』 ……橋本愛、門脇麦の好演光る廣木隆一監督作品……
廣木隆一監督作品である。 当たり外れのある監督であったが、(極私的感想です) 昨年見た『彼女の人生は間違いじゃない』(2017年7月15日公開)が傑作であったし、 今年見た『伊藤くん A to E』(2018年1月12日公開)もまずまずの出来だったので、 本作『ここは退屈迎えに来て』も見たいと思った。 私の好きな橋本愛、門脇麦、瀧内公美が出演しているのも、 「見たい」という気持ちを高めた。...
View Article映画『愛しのアイリーン』 ……日本の田舎の“土着と性と暴力”を描いた傑作……
吉田恵輔監督の最新作である。 かつては、 『純喫茶磯辺』(2008) 『ばしゃ馬さんとビッグマウス』(2013) 『麦子さんと』(2013) 『銀の匙 Silver Spoon』(2014) などで知られる監督で、 このブログでもいくつかの作品はレビューを載せており、 明るくて、クスッと笑える作風であったのだが、 2016年に公開された映画『ヒメアノ~ル』は、 前半は従来の作品風であったのだが、...
View Article舞台『贋作 桜の森の満開の下』 ……深津絵里、天海祐希、門脇麦に逢いたくて……
「逢いたい人に逢いに行く」という特別企画も、第10回目となった。 記念すべき第10弾は、 NODA・MAP 第22回公演『贋作 桜の森の満開の下』で、 好きな女優3人(深津絵里、天海祐希、門脇麦)に逢おうというもの。 『贋作 桜の森の満開の下』は、 野田秀樹が、 敬愛する作家・坂口安吾の、 『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』を主な下敷きとして、...
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