本作を見たいと思った理由は二つ。
➀広瀬すず、杉咲花、清原果耶の三人の主演作だから。

➁坂元裕二が脚本を担当しているから。

広瀬すず、杉咲花、清原果耶の三人は、私の好きな女優で、
一つの映画で3人が主演だなんて、
(私にとっては)夢みたいなキャスティングの映画なのだ。
絶対に見たいと思った。

坂元裕二は、私の好きな脚本家のひとりで、
坂元裕二が脚本(しかもオリジナル脚本)を担当しているのなら、ぜひ見たいと思った。

監督は、『罪の声』(2020年)、『花束みたいな恋をした』(2021年)の土井裕泰。

坂元裕二(脚本)&土井裕泰(監督)は、
映画『花束みたいな恋をした』以来の再タッグで、
もう楽しみしかない。
広瀬すず、杉咲花、清原果耶の三人の他、
(これまた私好みの)横浜流星、小野花梨、田口トモロヲ、西田尚美などが脇を固める。


ネタバレ厳禁とのことだったので、
勘の鋭い私としては、(コラコラ)
ヒントみたいなものがあると、すぐに判ってしまうので、
本作のHPや予告編などの類いは一切見ずに、(白紙の状態で)
イオンシネマ佐賀大和で、
公開初日(2025年4月4日公開)の最初の回(8:30~10:50)で鑑賞したのだった。

相楽美咲(広瀬すず)、片石優花(杉咲花)、阿澄さくら(清原果耶)の三人は、
東京の片隅に建つ古い一軒家で一緒に暮らしている。

それぞれ仕事、学校、アルバイトへ毎日出かけていき、
帰ってきたら三人で一緒に晩ごはんを食べる。

リビングでおしゃべりをして、

同じ寝室で眠り、

朝になったら一緒に歯磨きをする。
家族でも同級生でもない彼女たちだったが、
お互いのことを思いあいながら、
楽しく気ままな三人だけの日々を過ごしている。

もう12年、
ある理由によって強い絆で結ばれてきた三人には、
それぞれが抱える“片思い”があった……

入場者プレゼントがあり、
ソロポスタービジュアルポストカードを全3種の中から、
ランダムで(1枚)プレゼントということで、

私が貰ったのは、清原果耶のポストカードだった。
嬉しい!(どれか一枚と言われたら、清原果耶のカードが欲しかったから)
(※一部劇場を除く。※数量限定、無くなり次第終了)

序盤は、
相楽美咲(広瀬すず)、片石優花(杉咲花)、阿澄さくら(清原果耶)の三人の、
日常生活が淡々と描かれる。

最初は何の違和感もないのだが、
次第に「あれ?」と思わせるシーンが徐々に多くなってくる。
そして、「ああ、そういうことね!」と、
ネタバレ厳禁の理由が判る。

タイトルが『片思い世界』なので、最初は、
〈それぞれの三人三様の(恋愛における)片思いが描かれるのかな……〉
と思っていたが、
“片思い”の意味合いもそれぞれ違っているし、
『片思い世界』の“世界”の部分がより重要な意味を持っていることに気づかされる。

ネタバレ厳禁なので、これ以上「あらすじ」は語れないが、
直近に(2025年2月7日)公開された坂元裕二脚本作品『ファーストキス 1ST KISS』が、
坂元裕二作品としては変化球であったのだが、
私が受けた印象としては、本作『片思い世界』もまた、
(切れ味鋭い)変化球であったように思う。
しかしながら、2球続けて変化球だと、
打者の方も目が慣れて、対応ができてしまう。
できうることならば、
私がかつて感動した、
TVドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016年)や、
映画『花束みたいな恋をした』(2021年)のような、
ド直球の恋愛ドラマを(また)見てみたいと思った。

考えてみるに、
広瀬すず、1998年6月19日生まれ、26歳。(2025年4月現在)
2019年、前期放送のNHK連続テレビ小説100作目となる「なつぞら」

杉咲花、1997年10月2日生まれ、27歳。(2025年4月現在)
2020年度後期のNHK連続テレビ小説「おちょやん」

清原果耶、2002年1月30日生まれ、23歳。(2025年4月現在)
2021年5月放送開始のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」

と、三人共、過去にNHKの朝ドラの主役を演じており、
(三人共に)もはや国民的女優であると共に、若き演技派女優でもある。
正直、変化球のドラマで共演させるのは勿体ないと思った。
本作では、それぞれの実力を十分に発揮できないまま終わったように思えたからだ。
この三人がガチにぶつかるド直球のドラマを切望するのは、私だけではあるまい。
球質の軽い変化球の映画ばかりが増えている昨今、
力があり、球質の重い、うなるような直球の映画を求めている私がいる。



少し、不満も述べたが、
広瀬すず、杉咲花、清原果耶の三人だけでなく、
現在、NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」で主役を演じている横浜流星、

NHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」の出演もさることながら、
最近、TVドラマでも主演作が増えてきた小野花梨、

実力派俳優の田口トモロヲや、

西田尚美など、

共演者も実に豪華で、
見て損のない映画である。
これで不満を述べたら、バチが当たるというものであろう。


オリジナル劇中歌「声は風」は、坂元裕二が作詞している。
素晴らしい合唱曲だと思った。(予告編で聴けます↓)